返却期限切れ近し

まじめなブログにしようと思ってたのに、やはり、どうも、地が出てしまうのは仕方ないか。 紀蔚然 (キ・ウツゼン) の 『台北プライベートアイ』 (文藝春秋、2021) を、まだ読み終えられない。 もっと易々と通読してしまえると踏んでいたのだが、当てが外れた…

日本語について考えてみたり

おれは本を読んでも、読んだとたんに忘れてしまうし、ひどいときには作者の名前も、本のタイトルも覚えていないくらいだ -- 紀蔚然 (キ・ウツゼン) 『台北プライベートアイ』(舩山むつみ・訳、文藝春秋、2021) そんなわけで、最近読んだ (読み終えた) 本…

わかりやすさで叱られて

意味不明なタイトルをつけてみた。 書こう書こうと思ってても、つい面倒になる。もう、内容など支離滅裂でもいいから、とにかく書き始めてしまうこと、そんな書き方しかできない私である。 最近読み終えた本: ・加賀野井秀一 『日本語を叱る!』 (ちくま新…

噂を売る

奇妙なタイトルだと思ったが、試しに借りてきて読んでみた。 梶よう子 『噂を売る男 藤岡屋由蔵』 (PHP、2021) 実を申せば、「群ようこが書いた時代劇? そりゃ珍しいや」 と思って借りてみたのである。 帰ってからよくよく見れば、群ようこ ではなくて 梶…

過去の読了書記録から (5) - 2005年1月~6月

「過去の読書記録から (4) 7月~12月」 を書いたのが、去年の10月29日のことだったようだから、かなり間が空いてしまった。 2013年くらいからは普通にエディタで記録を書き込む形にしたのだが、それ以前は独自の形式で記録していた。 古いのは早くここに再…

社会派的ロマン・ヌワール風完全犯罪推理小説

上に訳の分からんタイトルを書いてみたが、まぁ、分類はどうでもいいってことだ。 「探偵」 小説としようかとも思ったが、職業としての 「探偵」 は登場しない。 しかし、おったまげた。こんな小説を、女性が書いたのだということに。 読んだ人には分かるか…

2人の翻訳家

田口俊樹 『日々翻訳ざんげ エンタメ翻訳 この四十年』 (本の雑誌社、2021) を読み終え、続けて、その前から読んでいた柳瀬尚紀 『辞書はジョイスフル』 (新潮文庫、1998) も読み終えた。 どちらも翻訳家という点では共通しているが、分野は必ずしも重な…

図書館へ

ヘルニアも、かなり改善してきたようなので、久方ぶりに図書館に行ってみた。 まぁ、何とか歩けた。 2冊だけ借りる。本当は、他にも借りてみようかなと思った本はあったのだが、欲張っても読み切れないだろうから。 借りたのは田口俊樹 『日々翻訳ざんげ』 …

敗北者の思想

最近はヘルニアもかなり良くなってきたので、そろそろ図書館に出かけて本でも借りて来ようかと思ってみた矢先、県内ではオミクロン感染者が無視できない数にのぼり、重点措置法だったかの適用を受ける始末。 今回は、まだ図書館は休館措置を取っていないよう…

最近

最近はネタがない。 ヘルニアで歩くことに問題があって、市の図書館にも出向けず、新たに本を借りれない状態が続いている。 仕方がないから、所有する本の再読をしているのだが、それにしても白川静 『孔子伝』 (中公文庫、改版003) を読むスピードが遅い…

Hello

Hello は英語の 「ハロー」 という、アレ。 ところが、Hello という名の作家もいたのだ。 フランス人で、Hernest Hello という名の人 (1828-1885)。 ただし、読み方は エルネスト・エロー だ。 Wikipedia [エルネスト・エロー] という項目がある。

マーガレット・ウィルソン

Project Gutenberg に Margaret Wilson 作 The Able McLaughlins という小説が出ていた。 マーガレット・ウィルソンといえば、第28代アメリカ合衆国大統領ウッドロウ・ウィルソンの長女の名。 そんな人の書いた小説なのかと思ってしまったが、そうではなかっ…

1914

ジョージ・オーウェル (George Orwell) の 1984 という作品は有名だが、同じように年代をタイトルにした小説がある。 それは John Oxenham の 1914 という小説。 読んだことはないが、第1次大戦を舞台にしたものかも。 ネット上に公開されているので無料で…

人語 犬語

ヘルニアは、いくらかましになったが、外を歩くのはつらい。 苦痛をこらえながら図書館まで行くなんてことはしたくないから、今のところ新しく借りて読んでるものはない。 前に書いたヨハン・ベックマン 『西洋事物起原 (二)』 (岩波文庫、1999) は、いち…

過去の読了書記録から (4) - 2004年7月~12月

前回から間が空いたので、ちょっと要領を得ないところがある。 リストを示すだけなのだが、元のソースの表示に手を加えなければならないのが、やや面倒。 2004/07/03 Dean Koontz Ticktock (Headline Book Publishing、1997)2004/07/08 アイリス・マードッ…

或る噺家の一代記

毎晩寝床でちょいとづつ読んでいたが、とうとう読み終えてしまった。 5代目古今亭志ん生の 『びんぼう自慢』 (ちくま文庫、2018 [2005]) である。 同じちくま文庫に入っている 『なめくじ艦隊』 は過去に読んだことがあり、話としては重なり合ったりもす…

公園

私は別なところにもブログを書いていて、一応は書いてみたものの、アップしようかどうしようかと迷って、結局アップしないことにした文章があるのだが、本に関連する内容だから、こちらの方にアップしてみる。 * * * 永井荷風・作 「踊子」 に 日曜なんぞは…

建物が主役の人間ドラマ

最近のわが読書。 カレル・チャペック 『白い病』 (阿部賢一・訳、岩波文庫、2020) に続いて、かなり時間を取った気がするが植松三十里 『帝国ホテル建築物語』 (PHP研究所、2019) を読了。現在は永井荷風 『浮沈・踊子 他三篇』 (岩波文庫、2019) を…

最近のMy読書

夜眠る前に、寝床でちょっとづつ読んでるのは、以下の2冊。 永井荷風 『浮沈・踊子 他三篇』 (岩波文庫、2019) 植松三十里 『帝国ホテル建築物語』 (PHP研究所、2019) 上のものは、以前も借りてきて、少し読んだが、同時に借りてきた本の方が優先して、…

塀の中と墓の内

ミキータ・ブロットマン 『刑務所の読書クラブ』 (原書房、2017)、Tracy Chevalier: Falling Angels (Plume, 2002)、イヤミス傑作選 『あなたの不幸は蜜の味』 (PHP文庫、2019) と読み終えてきた。 今は、少し手持無沙汰な感じで、読みかけの本 (小説など…

減量

ここ何日か、寝床で 『あなたの不幸は蜜の味』 (PHP文庫、2019) を読んでる。 眠る前の儀式みたいな 読書 だ。 6人の女性作家の作品のアンソロジーなのだが、今日、ネットである記事を見てたら、その本の2番目に収録されている小池真理子の 「贅肉」 の…

ブログから削除した追記

ここではないところにもブログを書いてるのだが、今日 [ノンバイナリー] というタイトルで書いた。 後になって、以下の部分を追記してみたのだが、改めて見ると、そんなものは余計なものに思えて削除。 短いものだが、ここにだけ残しておこうかな。 かつて I…

読了メモ 21/08/10

昨夜、ミキータ・ブロットマン 『刑務所の読書クラブ』 (原書房、2017) 読了。 その本について書くことを思いつかないので、とりあえずメモだけしておく。 続けて読み始めたのが、こないだ図書館で借りてきた 『あなたの不幸は蜜の味』 (イヤミス傑作選)…

囚人たちと読書を

2、3日前、久しぶりに市の図書館に出かけていって1冊だけ借りて帰った。 ミキータ・ブロットマン 著 (川添節子・訳) 『刑務所の読書クラブ』 (原書房、2017) 小説ではない。一種のドキュメントといえる。 コンラッドの 『闇の奥』 に始まり、10冊目のナ…

飼い犬に手を噛まれた女王

英国の女王エリザベス2世は、飼っていた2匹のコーギー犬同士が喧嘩するのをやめさせようとして、手に何針も縫う怪我を負った。 犬同士の喧嘩に際して、人間が、叫んだり叱ったりするのは逆効果になりかねないという。 犬の注意を他に逸らすようなこと (大…

過去の読了書記録から (3) - 2004年1月~6月

むかし、こんなの読みました みたいなリストを出してみる第3回目。 頭に * を付けたのは、まぁ目を通しはしたけど、普通の意味で 「読んだ」 とはいえないだろうと思われるもの (このリストからは除外してもよかったんだが、せっかくだから)。 2004/01/09…

過去の読了書記録から (2) - 2003年7月~12月

2003/07/01 塩野七生 わが友マキアヴェッリ (中公文庫)2003/07/03 フェデリコ・アンダーシ 解剖学者 (角川書店,2003)2003/07/03 野坂昭如 絶望的楽観主義ニッポン (PHP,1999)2003/07/06 谷崎潤一郎 陰翳礼讃 (中公文庫)2003/07/06 筒井康隆 天狗の落し文 (新…

過去の読了書記録から (1) - 2003年4月~6月

2003年の4月から、その年の6月末にかけて読んだ本のリスト。 2003/04/10 酒見賢一 陋巷に在り 第8巻 (新潮社,2003)2003/04/16 酒見賢一 陋巷に在り 第9巻 第10巻 (新潮社)2003/04/20 酒見賢一 陋巷に在り 第11巻 第12巻 (新潮社)2003/04/23 酒見賢一 陋巷…

孤立とゴミ屋敷化、父と娘、殺人

エーネ・リール 『樹脂』 (早川ポケット・ミステリ・ブック、2017) を読み終えた。 途中、読み通せないかもしれないと思ったりもしたが、ロアルが登場してからは、普通に読めそうな気になった。 なぜそれを読んでみようと思ったかというと、ジョー・ネスボと…

これって、犯罪小説?

まだ1/3も読んだか読まないかくらいだが、何だか不思議な小説だとは感じる。 エーネ・リール 『樹脂』 (早川ポケット・ミステリ・ブック) のことだ。 「これって、犯罪小説?」 という疑問が湧かないでもないが、殺人が出てはくる。 とにかく Glass Key と…