噂を売る

奇妙なタイトルだと思ったが、試しに借りてきて読んでみた。

 

 梶よう子 『噂を売る男 藤岡屋由蔵PHP、2021)

 

実を申せば、「群ようこが書いた時代劇? そりゃ珍しいや」 と思って借りてみたのである。

 

帰ってからよくよく見れば、群ようこ ではなくて 梶よう子 だった (笑)。

 

 

シーボルト事件にかかわっていく由蔵。

 

その小説を書くにあたって参考資料とした文献が巻末に示してあり、初めに 「藤岡屋日記」 とある。

 

じゃあ、そういう 「日記」 が、本当に存在したのだ。

 

 

著者名の勘違いということがあったが、もう1つ面白いことがある。

 

通読できるかどうか分からないが、やはり借りている本に

 

 西脇康 『幕末大江戸のおまわりさん 史料が語る新徴組 (文学通信、2021)

 

という新書版の本がある。

 

その初めにある 「史料の出典について」 という部分に

 

 本書でもっとも登場頻度が高い史料は、・・・ 通称 「藤岡屋日記」 である。

 

とあった。

 

アリャリャ、意図せざりし選択だったのに、2冊の本が 「藤岡屋日記」 で通じているではないか。

 

そういう 偶然 というのも面白い。

 

 

ほぼ同時に読み終えた本がもう1冊。

 

 今野真二 『超明解! 国語辞典』 (文春文庫、2015)

 

正直なところ、読みやすく読めるような工夫がなされているとは思えなかったが、この手のものには興味を覚えてしまう。

 

とにかく通読を完了。『噂を売る男』 の方は、まぁ楽しんで読んだというだけのことだが、こちらはいつか再読することがないともいえない。

 

 

今のところはそんな具合。

 

『幕末大江戸のおまわりさん』 もできれば通読したいものだと思っているが、他にも

 

 完訳 肉蒲団』 (伏見沖敬・訳)(平凡社ライブラリー、2010)

 

も借りてきているので、こちらも出来れば通読してしまいたい。

 

寝床の中での、睡眠に落ちる前の読書とはいえ、なかなか忙しい。

 

 

 

 

 

 

『噂を売る男』 の末尾に参考文献が出ているのだが、アレは入ってないんだな、と思った。

 

その アレ が、何という題名の本だったかは思い出せない。

 

本を詰め込んだ段ボールの中に潜んでいる可能性はあると思うのだが、シーボルト事件を扱ったものだったとは思う。

 

著者はオランダのシーボルト記念館みたいなところの学芸員みたいな人だったかもしれない。

 

たしか、そこには日本地図があって、それは伊能忠孝の地図を写したものらしいというのではなかったろうか。相当に昔に読んだきりなので記憶が定かではないけれど。

 

いつか引っ張り出せたら再読してみるかも。

 

 

それから、『超明解! 国語辞典』 に通じないわけでもない本で、神永曉 『悩ましい国語辞典』 (角川ソフィア文庫、2019) を、私の記録によると2019年に購入しているはずなのだが、それが探しても見当たらない。

続編ともいうべき本が出ているので、まず最初のものを再読しておこうかと思って探したのだが、見当たらない。どこかにあるはずなのだが ・・・