チクタク

いくら「読めない、読めない」とぼやいても始まらない。

 

こういうブログを始めたからには、たまには何か書くべきだろうな。

 

最近読んでるのはジョン・スラデックというSF作家の『チク・タク』という小説(鯨井久志・訳、竹書房、2023)というもの (タイトルの "チク・タク" は、日本語訳版では10回繰り返されている。原題は単に Tik-Tok なのに、日本語訳のタイトルをそんなふうにする必要があるのか疑問)。

 

その "チク・タク" はロボットの名前なのだが、人間みたいに自意識を持っている。

 

おまけに性器までも付いていて、女のロボットと性交する場面すらあるのだ。

 

こんなものは一気に読み終えてしまえるだろうと思ってたのだが、2週間近くも寝床読書で読んだが、まだ半ばにも達していない。

 

理由はいくつかあるのかもしれないが(最近は寝床で早く眠りがきてしまうとか、目が悪くなってるとか)、それよりも、どんどん読み進みたいという衝動を覚えないせいもある。

 

過去に、よく似たタイトルの作品を読んだことがあるのを思い出したから、読書記録を調べてみた。

 

Dean Koontz: Ticktock を、2004年6月に読んだという記録がある。もう20年も前のことになるのか。

 

展開がスピーディなので、英語の読解力が貧弱なことなどどうでもよくて、とにかく次の展開を知りたくて、どんどんページを繰っていったことを覚えている。

 

あれは原文で読んだから面白かったのだろうか。英語が満足には読めなくても読み進んでしまうほどに面白かった。

 

ジョン・スラデックの「チク・タク」も、原文で読めば面白く感じるのだろうか。それは疑問だ。今はとにかく何とかこの日本語訳の方を読み終えてしまいたい。

 

と書いたところで、ロボットではないが、人間がどんどん機械化していくというか、サイボーグみたいになっていく小説を読んだこともあるのを思い出した。

 

タイトルは覚えていたから、読書記録のファイルに再び検索をかけてみた。2013年6月に読んだマックス・バリーの『機械男』(鈴木恵・訳、文芸春秋、2013)だ。

 

映画化もされたそうだが、これは翻訳で読んでも、面白かった。

 

 

[追記] 時間の無駄に思えて、とうとう継読するのを断念。代わりに寝床で読んでいるのは坂口安吾