数日前に 「ファンテ」 と題して書いたけど、ジョー・ネスボ 『レパード』 に、また ブコウスキー の名が出てきた。
カイア・ソルネスが自宅のベランダに出て読んでたのがブコウスキー。
室内には彼女の愛人であり上司でもあるミカエル・ベルマンがいる。
ただし、カイアが読んでたのは 『くそったれ! 少年時代』 というタイトルの長編。
それなら私も読んだ。だが、その小説の原題は Ham on Rye という、意味不明なタイトルなのだ。
訳者の中川五郎がそういうタイトルにしたのは、内容からそうしたのだろうが、実際にはもっと大人になってからの話も入っていたような気がする。
カイアがそんな小説を読んでたというのは、唯々諾々とベルマンの指示に従っている自分に嫌気がさし、「反抗」 ということを少しは考え始めていることを表しているのか?
それにしても、読者は、集英社文庫の上巻の終わりに近いあたりで、ベルマンとの関係を知ることになるのだが、驚かされた。
このネスボという作家は、容赦がない。「こいつが犯人なのか?」 と思わせておいて、すぐ先でそのそいつが殺されてしまったりする。
あ、内容に触れるのはまずいかな?
私が初めて読んだブコウスキーの作品は 『パルプ』 だったな。
いつか、また読んでみたい。