ぶつぶつ

前回は 「暑い」 という、色気のないタイトルにしたのだが、最近は夜は結構涼しくなった。

 

昼間は相変わらず暑いわけだが、夏を楽しまないうちに秋の気配を感じるようで、こころなし寂しくもある。

 

そんなことはどうでもいいのだが、今日の朝刊に出てた広告が少し気になった。

 

歎異抄をひらく』 という本の広告に、

 

 『歎異抄』 には、親鸞聖人と弟子・唯円対話が記されています。

 

という文言があるのを見て、「対話」 という語に違和感を覚えた。

 

「対話」 というと、たとえばプラトンの 「対話」 形式の著作とかを連想するし、あるいは平田篤胤の著作にも問答の形になっているものがあったりする。ガリレオの 『天文対話』 なんてのもある。

 

だけど 『歎異抄』 はそういう形式を取ったものではない。

 

前半は唯円の記憶に残る親鸞さんの発言を記録し、後半は唯円の考えの陳述のような形になっている。

 

どこが 「対話」 やねん?

 

 

Margaret Atwood: The Testaments を何とか読み進めようと努力はしている。

 

読解力、英語力、単語力がないのは分かっている。そういうことを抜きにしても、まるで面白くない。

 

この作品は The Handmaid's Tale の続編なのかな? そちらを読んでいたら、もっと読み方も違っていたろうか。

 

米国の図書館で The Handmaid's Tale が "禁書" 扱いになったという記事を見たことがあるので、続編とはいえ興味があったのだけれど。

 

HardOff で¥520 出して買ってきたものだからと、我慢して読んでいるのだが、開いて読もうとしても、数ページも -- いや、数行も読めば眠くなってしまう。

 

私は女性の書いたものにものには違和感を覚えることがある。すべてそうではないのだが、この作品の場合にはそれが当てはまってしまったのだろうか。

 

 [9/13 追記] 上のようなことを書いたものの、現在も The Testaments を読み続けている。ある程度進んで様子が分かってくれば、それなりに興味もわいてくる。そして、The Handmaid's Tale の続編であるというのも間違いないようだ。

 

 

Ridley Scot 監督の Black Hawk Down という映画だと思うのだが、YouTube にアフリカのソマリアに派遣された米軍兵士の闘いを描いたものがアップされている。

 

すさまじい市街戦の場面なんかもあるが、書物が出てくる場面があるのに気が付いた。

 

ヘリコプターの中で兵士の持っているペーパーバックの表紙がちらりと映る。

 

著者名は John Grisham だとはっきりと見えるが、問題は書名の方。*LIEN* というあたりの文字しか見えない。

 

何だろうなと考えていて、思い当たった。The Client だ! 映画化もされていて、日本語のタイトルは 「目撃者」。

 

私は昔、その映画を見たことがある。後に原作も読んだ。

 

映画が先か原作が先かというと、この作品の場合は、映画の方を先に見ていてよかったと思う。

 

映画は映画で楽しんで、といえるが、映画と原作の内容とは、少し異なるところもあるし、原作の方はいろんな場面が出てくる。

 

YouTube には [映画フル HD ☆最新アクション映画2020日本語字幕] というタイトルで出ていて Black Hawk Down という名前は出されていない。

 

13:03 あたりにその場面が出てくる (興味のある方は上のリンクをクリックしてご覧になられるといいが、戦闘場面などを見たくなければ、少し前くらいから再生して、13:03 のあたりで静止させるといいかも)。

 

 

 

 

暑い

とにかく、読めない。だから、「読書ブログ」 を書いてみようと思って立ち上げたこのブログが、停滞したままである。

 

その言い訳が 「暑い」 なのだ。

 

 

基本的に、「読書」 は夜、床の中でしてる。

 

しかし、毎夜の蒸し暑さ。眠れぬ日々が続けば、頭もボーッとなって、横になって書物を手にしたところで、内容がまるで頭に入ってこない。

 

かといって、すんなり眠れるわけでもない (眠ってしまった時の用心のために、扇風機はタイマーを設定しているのだが、何度も起きてつけなおしている)。

 

 

過去に別なブログに書いたものだが、何年か前の今日に書いたものをたまたま見た。

 

ここにタイトルをクリックしたら飛べるようにしてみよう。

 

 おとこの嘘
 

 

興味をそそられる人がいるかもしれないという下心があって付けたタイトルかどうかは、もう分からないが、内容は、漱石の 『明暗』 についてのものだ。

 

729冊

729冊というのは、2021年に、全米の図書館で禁書にされた本の総数 (1日2冊くらいの割合だな)。

 

この数値は2020年度の倍であり、米国図書館協会 (ALA) が記録を取り始めてから最多であるという。

 

1,597 冊が問題視されて、そのうちの729冊が禁書とされた。

 

そう、米国にはある種の "検閲" が存在するともいえる。ただし、それは公共の図書館や学校の図書館で、自由に閲覧させるにふさわしくないとみなされた、ということ。

 

今月初から、アイオワ州の人口5千人の小さな町の公共図書館が、館長の辞任を受けて閉館していた。

 

その館長は、前の館長が辞任したので後任となったのだが、批判を浴びて、やはり辞任することになった。前の館長と同じように。

 

問題の1つは、LGBTQ 関連の書籍の扱い。図書館に置くことを是認するか否か、だ。

 

 

* 関連記事はいくつかあるが、今日見たのは USA Today の下記の記事である。

 

 

こういうことは意外とむずかしい。

 

学校の図書館にポルノはふさわしくないだろうが、では宗教がからんだ書籍はどうするか。特定の教団の人間が書いたものはすべて排除すべきなのかどうか。あるいは特定の政治的な立場からの主張を盛り込んだ本だったら、どうするか。まぁ、排除された本はそもそも目につかないのだから、その図書館にどういう意図があったのかということは分からないわけだけれど。

 

市民全般が対象である公共の図書館となると、確かにむつかしい。誰かが管理し、誰かが認可したり禁じたりしなければならないわけだし ・・・

 

縦書きタイトル

ちょっと珍しいなと思った。アルファベットの書名なのに、縦書きなのである。


これは、米国の女性作家でジャーナリストの Nora Waln (1895-1964) という人の著書の1冊。

 

www.gutenberg.org

 

著者は、1920年に中国に行き、12年間滞在して、そこで出会った英国人と結婚もしている。

 

縦書きにしたのは、舞台が中国で、中国語は原則的に縦書きであったので、それを模倣したのだろう。

 

* 上の画像では、表紙の下の方が切れている。横書きだったら素直に画面に入ったかもしれないが、縦書きなので入らなかったものとみえる (ここでは縦長の書籍の上半分しか見えていないが、本当はもちろん全部入っている)。

 

不明解な日本語のわたし

高橋秀実 『不明解日本語辞典』 (新潮文庫、2018) を読んだ。読了記録を見ると、これで3度目である。

 

またいつか再読するだろうことは確実な本だ。それほどすごい本なのである。

 

「どこが?」 と尋ねられると返答に困るのだが、そこいらの日本語関連の書籍とは比べ物にならない優れた内容であるのは確かだ。

 

自分の蔵書として持っている本だから、読みたい時に読める。これはありがたい。

 

 

先日、図書館に行った時に閉館してて、返却口に本を戻しただけで何も借りて帰ることができなかった。

 

それ以降、図書館に行ってないので、手元にある本を読んでるわけだが、最近は寝苦しくて、睡眠不足なのか、数行も読まないうちに眠気を催したりするのは困ったものだ。

 

集中しようとすると眠くなり、気が付くと1行も先に進んでない。いっそ眠ってしまおうと思ってスタンドの明かりを消すと、今度は暑苦しくて眠れない。眠気を誘うためにまた明かりをつけて読もうとするのだが、また目が朦朧としてくる。そこでそのまま眠ろうと思って明かりを消して ・・・

 

同じことを繰り返している気がしないでもない。

 

作中人物の妊娠に仰天す

立て続けに2冊読了。

 

1冊は、荒俣宏日本仰天起源』 (集英社文庫、1994 【荒俣宏コレクション】

 

もう1冊は Iris Murdoch: The Italian Girl Penguin, 1980 [1964]

 

荒俣宏の著作を読んだのは、これが初めてだったかもしれない。その博学多識に舌を巻く。

 

Murdoch の方は、読みかけだったもの。荒俣宏の方を通読したので、こちらに移って、とにかくこれも通読を終えた。

 

荒俣宏の本は、いろいろな文章が入っており、読むのも大変だった。ほぼ2週間近くも費やした。

 

Murdoch の方は、何しろこちらの読解力が追いつかないのだから、開き直りで、とにかく通読することが目標だった。

 

Murdoch の小説は、過去に翻訳で何作かは読んだことがあった。

 

いろいろな人物が出てくるので、人名がきちんと覚えられず、しかもカタカナなので、なおさら覚えられない。そんな印象があった。

 

The Italian Girl の方は、ある屋敷が舞台であるし、登場人物もせいぜい6人くらいだったか。これくらいなら、何とかなる。

 

Murdoch の小説は、人間関係がややこしい。それにヒネリが加わるのだから、なおのことややこしい。

 

『妊娠小説』 という変なタイトルの本を書いたのは、斎藤美奈子 (まだ、読んだことはないけれど)。

 

ふと、そのタイトルを思い出した。The Italian Girl の中で、妊娠する女性が2名。妊娠させた男は同じ人物。そして、女性の方は、母と娘。

 

片方は中絶し、他方は喜々として出産する意思を持っている。

 

そういえば、同じ Murdoch の The Book and the Brotherhod でも、妊娠して中絶した女の子がいたな。

 

この小説で、それぞれの人物が大変な試練に出会うようなものだけど、けれど、最終的には、それらは収まるべき安定へと向かう。

 

そして、それらの出来事があったにもかかわらず、本当に問題なのは、1人称で示されている語り手自身であったということになるのが、面白い。

 

 

燃えない本

ニュース記事で読んだ時に、レイ・ブラッドベリ (Ray Bradbury) の 『華氏451度 (Fahrenheit 451)』 を連想した。

 

カナダの女性作家マーガレット・アトウッド (Margaret Atwood) が、自著 『侍女の物語 (The Handmaid's Tale)』 に向けて、火炎放射器で炎を放っている。

 

これは、自著があちこちで (米国でもそうだが) 発禁処分にされていることに対する抗議のデモンストレーションであったそうで、その本は確か1千万円を超える額で落札されたのではなかったかな。

 

面倒なのでその記事は探さないが、ココ にも関連記事があった。動画付きである。

 

記事を読んだのは数日前だが、「すごい婆さんがいるな」 と思ったものの、それから、ふと、何だか名前を見たことがあるような気がしてきた。

 

「ひょっとして ・・・」 と思って、書棚から未読の本を引っ張り出してみると、ビンゴ! というべきか、その Margaret Atwood 女史の小説だった。

 

問題の小説ではないが、タイトルは The Testaments である。Copyright を見ると 2019年となっているから、わりと新しい。

 

購入書の記録を見ると、今年の3月に小倉の BookOff で購入したもの。金額は¥520 で、読んでから処分された本とは思えない、まっさらに近いきれいな本だ。

 

急いで読む必要はないし、図書館で借りてきた本も読まなければならないしで、後回しにして、そのままになってた本。

 

ま、今も状況は大して変わらないのだが、そのうちには読むかもしれない。