729冊というのは、2021年に、全米の図書館で禁書にされた本の総数 (1日2冊くらいの割合だな)。
この数値は2020年度の倍であり、米国図書館協会 (ALA) が記録を取り始めてから最多であるという。
1,597 冊が問題視されて、そのうちの729冊が禁書とされた。
そう、米国にはある種の "検閲" が存在するともいえる。ただし、それは公共の図書館や学校の図書館で、自由に閲覧させるにふさわしくないとみなされた、ということ。
今月初から、アイオワ州の人口5千人の小さな町の公共図書館が、館長の辞任を受けて閉館していた。
その館長は、前の館長が辞任したので後任となったのだが、批判を浴びて、やはり辞任することになった。前の館長と同じように。
問題の1つは、LGBTQ 関連の書籍の扱い。図書館に置くことを是認するか否か、だ。
* 関連記事はいくつかあるが、今日見たのは USA Today の下記の記事である。
こういうことは意外とむずかしい。
学校の図書館にポルノはふさわしくないだろうが、では宗教がからんだ書籍はどうするか。特定の教団の人間が書いたものはすべて排除すべきなのかどうか。あるいは特定の政治的な立場からの主張を盛り込んだ本だったら、どうするか。まぁ、排除された本はそもそも目につかないのだから、その図書館にどういう意図があったのかということは分からないわけだけれど。
市民全般が対象である公共の図書館となると、確かにむつかしい。誰かが管理し、誰かが認可したり禁じたりしなければならないわけだし ・・・