もののほん

橋口候之介 『江戸の本屋と本づくり 【続】和本入門』 (平凡社ライブラリー、2011) を読んでたら、

 

 十七世紀まで硬派の書物を「物之本」といって、「書物屋」とか「物之本屋」と呼ばれた店が取り扱った。

 

という文に出会った。

 

それを読んだ時に、柳瀬尚紀『辞書はジョイスフル』 (新潮文庫、1996) の中で、中学生の頃の著者が「ものの本」とはどんな本だろうかと疑問を抱いて辞書を引いて調べてみたという話があったのを思い出した。

 

「ものの本」とは、小説やエッセイなどと違い、ある分野における特定のものごとに関して書かれた本、専門書のようなものだといえようか。

 

ただそれだけのことだが、漠然と「ものの本」という言葉だけは知っていただけの状態から、少し知識が増えた気がした。

 

 

前回言及した紀蔚然の 『台北プライベートアイ』のことだが、あれは結局は通読できないままで返却してしまった。

 

残り数十ページくらいだったと思うが、時間切れとなったのだ。改めて借りてきて、最後まで読み通してしまいたいとは思っている。

 

最近、本を読むスピードが非常に遅くなった。風呂に入って寝床に入ってからが読書時間ということがほとんどで、眠くなったらそこで打ち切りという読み方だから、それで遅いということもあろう。しかし、年齢的なものもあるのかもしれない。