杉浦日向子『お江戸暮らし』(ちくま文庫、2022)を読んでたら、かつての江戸では、「成人男子の1食分の米は二合半が基準で、巷に五合飯、一升飯などザラであり」という文があった。昔の人は大食らいだったみたいだな。
知ってても得するかどうかは分からないが、"イレズミ" についての話のところで「彫物(ほりもの)、文身(ぶんしん)、入れぼくろ」と言うのが正しくて、「入墨(いれずみ)」とは言わない、とある。「入れ墨」は受刑者のしるしだから、趣味で入れる「刺青(ほりもの)」とは別なのだそうだ。
この人は、なかなか面白いことを言う。たとえば、「道楽の本質」は、「何の役にも立たない楽しみに命懸けになる大馬鹿さにある」なんぞとおっしゃる。