書物の話題

久しぶりに新聞を広げてみたら、サントリー音楽賞についての記事が出ていた。

 

ふぅん、と思ったのが、第19回の佐治敬三賞を受けたのが フランチェスカ・レロイ の作曲と演出によるオペラ 「鍵」 だったこと。

 

原作は、あの谷崎潤一郎の 「鍵」 である (私はまだ読んだことがない)。

 

テレビのクイズ番組で問題に出したら面白いかも。

 

答えられる人は、よほどの音楽ファンか、それとも新聞を丹念に読んでる人かもしれない。

 

 

新聞といえば、もう先月のことになるが、岩波書店の広告を何気なく見たら、岩波文庫の新刊案内に阿部公房の 『けものたちは故郷をめざす』 があった。

 

なつかしい作品だ。

 

私が読んだのは、古本屋で入手した、表紙も何もないむき出しの単行本だったが、金額は100円とか、そんなものだったのかもしれない (ずいぶんと以前のことだ)。

 

今どきの Book Off なんかでは、引き取ってさえくれないかもしれないが。

 

満州ものの小説で、ハードボイルド小説を読むような面白さがあった記憶がある。

 

あの作品が岩波文庫に入るとはな。

 

なつかしい。再読してみたいものだ (まだ処分してないと思うから、本を詰めた段ボール箱のどれかに入っているかもしれない)。

 

 

最近読んだ本も記録しておこうか。

 

 佐藤昭子 『決定版 私の田中角栄日記』 (新潮文庫

 石川榮吉 『欧米人の見た開国期日本 異文化としての庶民生活』 (角川文庫)

 坂口三千代 『クラクラ日記』 (ちくま文庫

まぁ、こんなものかな。

 

 

今読んでるのはアーネスト・サトウ 『一外交官の見た明治維新』 (岩波文庫) で、これは去年 Hard Off で入手したもの。積読状態にあったので、少し解消しようと思って。

 

でも、再び積読状態にならぬとも限らない。それはそれでいいのだが。

 

訳文がやや素直でない気がしないでもないが、おそらく原文には忠実なのだろう。

 

内容はそれなりに興味深いものだ。

 

 

 

けものたちは故郷をめざす (岩波文庫)

けものたちは故郷をめざす (岩波文庫)

  • 作者:安部 公房
  • 発売日: 2020/03/15
  • メディア: 文庫