密書を携えた女馬賊

千賀基史の 『阿片王一代 -- 中国阿片市場の帝王・里見甫の生涯』 (光人社、2007) を読了。

 

その 「あとがき」 に出てきた人物名に興味を覚えた。

 

島茂子という女性である。

 

孫文が日本で中華革命党を結成して中国に戻る時に看護婦として同行。

 

その後は満州馬賊として関東軍に協力する身となるのだ。

 

参考になる書物はないかと検索したら朽木寒三の 『馬賊と女将軍・中島成子戦記』 というのがヒットした。しかし、中古でも¥9,000 からするのでは手が出ないや。

 

朽木寒三といえば 馬賊もの だな。

 

しかし、朽木寒三の本のタイトルには 成子 とある。千賀基史は 茂子 と書いている。

 

どちらが正しいのだろう。

 

[日本軍の女スパイ中島成子]  と題したサイトがあるから、成子 の方かも (仮にそうだとすると、千賀基史が間違えたということになるが、編集者はチェックしなかったのだろうか)。

 

 

いろいろ面白そうな人物だが、千賀基史によると、彼女は山下奉文スターリン宛ての密書を携えてソ連に向うが、途上で共産軍に捕らえられ、そのまま30年間監禁状態に置かれたという。

 

その後日本に帰ったものの、ある日台湾に向ったようだが、その後の消息を絶つ。

 

ミステリーの素材になりそうな人物ではないか。