椎名悦三郎とか児玉誉士夫とか

椎名悦三郎とか児玉誉士夫とかの名前が出てくるので、「おぉ」 と思う。

 

へぇ、あの椎名悦三郎てぇ人は満州にいたのか。

 

しかも岸信介の子分だった。満州の時代からそういうつながりだったんだな。

 

資金を集めるためのアヘン。

 

晩年の彼の姿はテレビで見たことがある気がするが、そういう印象とは結び付きにくい。

 

彼らは高級官僚だった。他方、もっとアヘン密売の現場に近いところで仕事をしてたのが児玉誉士夫なわけだが、ロッキード事件で国会に喚問されてその姿をさらすまで、名前だけしか知らなかった人だ。

 

容貌が怪異な印象があるが、敗戦後はA級戦犯にされ、岸信介笹川良一巣鴨に収容されてたんだよなぁ。

 

CIA に協力する約束で釈放されたんだか何だか知らないが、利用されたことは確かだろうな。ロッキード事件で悪者みたいにされてしまったもの。

 

やはり出てきたか、と思う名前があちこちに出てくる。

 

 

 

阿片王一代―中国阿片市場の帝王・里見甫の生涯

阿片王一代―中国阿片市場の帝王・里見甫の生涯

  • 作者:千賀 基史
  • 発売日: 2007/09/01
  • メディア: 単行本
 

 

 

 

追記

 

上海の特務機関の土肥原賢二極東軍事裁判ではA級戦犯とされ、死刑になった) の名前も出てくるが、土肥原賢二といえばジェスフィールド街の土肥原機関が有名。そのつながりから晴気慶胤少佐 (当時。[陸軍軍人姻戚関係一覧] の表を見ると後に大佐に昇進したようだ) の名前も出てくるし、丁黙邨や李士群の名前も出てくる。それから汪兆銘を秘密裏に南京に護送する任務にかかわった塚本誠の名も出てくる。晴気慶胤や塚本誠の当時を回想したものを読んだことが」ある。甘粕正彦も登場する。あぁ、謀略の都、魔都・上海。

 

椎名悦三郎の名が出てきて驚いたが、他にも愛知揆一の名が出てきたのにも驚く。これは大物だ。戦後、国会議員になり、官房長官法務大臣外務大臣などを歴任している。なぜか Wikipedia にはこの人が戦前に興亜院の書記官だったことを記していない。コトバンク [興亜院] には

 

 日中戦争進展に伴って,対中国政策を一元的に統制指導するために設置された内閣直属機関。

 

などとある。北京でのある会議で愛知は、阿片密売の利益の使途が欧米に漏れないようにという注意を喚起している。