立ちションの態様

ジョー・ネスボ 『レパード』 の中で、ある山小屋にたどりついたハリーが、立ちションをする場面がある。

 

ハリーは小屋の壁に向って小便をする。

 

その時ハリーは、男はなぜ何かに向って小便をするのだろう、と考える。

 

どうでもいいようなことだが、そんなことを考えたということまで小説の中に書き込んであるのが面白い。

 

「テリトリー・マーキングの残滓か」 なんて考えるのだ。

 

しかし、連続殺人犯を追う捜査をしているハリーだから、そこには無意識のうちに犯人が痕跡を残したい欲望を抱いていてもおかしくないという考えが生じていたのかもしれない。

  

全くといってよいほど証拠を残さない犯人なのではあるが、どこかにヒントを残していはしないかと考えてもおかしくない。

 

 

現在 『レパード』 の下巻を読んでいる。いつも寝床の中で読んでるので、じわじわとしか読み進めないが、これだけの作品を一気に読み通してしまってはもったいない。それくらいでちょうどいいという気がする。

 

 

 

レパード 下 闇にひそむ獣 (集英社文庫)

レパード 下 闇にひそむ獣 (集英社文庫)